人身事故で免停にならないケースとは?点数や処分を回避・軽減する条件を解説
人身事故で免停にならないかでお悩みではないですか?
交通事故を起こしてしまい人身事故扱いになった場合、免許停止処分を受けるのではないかと強い不安を感じる方は少なくありません。
人身事故を起こすと必ず免停になると思われがちですが、実際には被害者のケガの程度や加害者側の過失割合によっては免停にならないケースも存在します。
どのような条件を満たせば免停を回避できるのか、行政処分の仕組みや点数制度を正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、人身事故で免停にならない具体的なケースや付加点数の基準、処分を抑えるための注意点について詳しく解説します。
人身事故で免停にならないケースと行政処分の点数基準
人身事故を起こしてしまうと必ず免許停止処分になると思い込んでいる方も少なくありませんが実際には免停にならないケースも存在します。
行政処分は加害者側に付加される違反点数の合計によって決定されるため一定の条件を満たせば免停を回避することが可能です。
ここでは人身事故において免許停止処分を免れることができる代表的なケースや条件について詳しく解説します。
被害者の負傷程度が軽微で加療期間が短期間の場合
人身事故における行政処分の点数は被害者の怪我の程度や加療期間の長さによって大きく変動します。
被害者の治療期間が15日未満などの軽微な怪我である場合は付加される不注意の点数が低く抑えられます。
事故の種別による安全運転義務違反などの基礎点数と合わせても合計点数が免停ラインに達しないケースが多くあります。
怪我の程度が軽くて済んだ場合は行政処分としての免許停止を回避できる可能性が十分に高まります。
事故の発生において加害者側の過失割合が低い場合
人身事故の違反点数は加害者側の不注意の度合いすなわち過失の大きさに応じて2段階に分けられています。
被害者側にも大きな過失がある事故などで加害者側の専任的過失が認められない場合は付加点数が通常よりも軽くなります。
例えば被害者の飛び出しや重大な信号無視などが原因で事故が発生したケースでは加害者の付加点数が軽減されます。
自分の過失割合が低い事故であれば加点される点数が少なくなり結果として免停処分を免れることにつながります。
過去前歴がなく累積点数が免停ラインに達しない場合
免許停止処分が科されるかどうかは事故単体の点数だけでなく過去3年間の違反履歴や前歴の有無に依存します。
過去に交通違反の前歴がなく累積点数がゼロであれば合計点数が6点未満に収まる限り免停処分を受けることはありません。
軽微な人身事故であれば基礎点数と付加点数を合わせても4点や5点程度で収まることがあり前歴がなければ免停になりません。
日頃から無事故無違反でゴールド免許などを保持しているドライバーほど免停を回避できる確率が高くなります。
人身事故の行政処分で付加される点数の仕組み
人身事故を起こした際の行政処分は事故の原因となった交通違反の点数である基礎点数と被害者の怪我の程度に応じて加算される付加点数の合計によって決まります。
点数の加算方式や具体的な計算基準を把握しておくことで自分がどのような処分を受ける可能性があるのかを予測できます。
ここでは人身事故で付加される点数の詳しい仕組みを解説します。
基礎点数と安全運転義務違反の点数計算
人身事故が発生した場合まずは事故を引き起こした原因となる不注意や違反行為に対して基礎点数が付けられます。
多くの人身事故では前方不注意や操作不審などを理由として安全運転義務違反が適用され基礎点数として2点が加算されます。
信号無視や速度超過などの明確な交通違反が原因である場合はその違反に応じた高い基礎点数が適用されることになります。
基礎点数は事故の種別に関わらず違反行為そのものに対して科される点数となるため注意が必要です。
被害者の加療期間と後遺障害に応じた付加点数
基礎点数に加えて被害者の怪我の程度や加療期間ならびに加害者側の過失割合に応じた付加点数が加算されます。
被害者の治療期間が15日未満の軽傷であれば加害者の過失が大きい場合で3点、過失が小さい場合で2点が加算されます。
治療期間が長くなるにつれて付加点数は高くなり後遺障害が残った場合や重大な被害が生じた場合はさらに加点が増えます。
この付加点数と基礎点数の合計が6点に達すると免許停止処分の対象となります。
不申告や救護義務違反(当て逃げ・ひき逃げ)による加点
人身事故を起こしたにもかかわらず警察への報告を怠ったり負傷者を救護せずに立ち去ったりした場合は非常に重い点数が加算されます。
事故の不申告を行った場合は危険防止措置義務違反や報告義務違反となり、人身事故でのひき逃げとなると救護義務違反として35点が加算されます。
救護義務違反が適用されると一発で免許取消処分となり長期間にわたって免許の再取得が不可能となります。
事故が起きた際はパニックにならず速やかに車両を止めて救護活動を行い警察へ連絡することが重要です。
人身事故で免停にならないための重要な対処法と注意点
人身事故を起こしてしまった場合でも、その後の適切な行動や対応によって処分が軽減されたり免停を回避できたりする可能性があります。
事故後の初期対応や被害者との示談交渉、行政手続きにおける態度は処分の判断において非常に重要な要素となります。
ここでは免停処分を可能な限り回避・軽減するために押さえておくべき重要な対処法と注意点について詳しく解説します。
事故直後に被害者へ誠心誠意の謝罪と対応を行う
人身事故が発生した直後は、負傷者の救護と警察への連絡を最優先で行うと同時に、被害者に対して誠心誠意の謝罪を行うことが極めて重要です。
加害者としての誠実な対応や反省の態度は、被害者の処罰感情を和らげることにつながります。
被害者の処罰感情が和らぐと、警察や検察による取調べ時の評価や最終的な行政処分の判断において配慮されるケースがあります。
反対に不誠実な態度をとり続けると被害者の感情を逆撫でし、厳しい処分を求められる原因となるため注意が必要です。
示談交渉をスムーズに進めて処分の軽減を目指す
被害者との示談交渉を早期かつスムーズに成立させることも、免停処分を回避あるいは軽減するための大きなポイントです。
示談が成立し被害者への損害賠償や謝罪が完了している場合、検察庁での刑事処分が軽減されたり不起訴になったりする可能性が高まります。
刑事処分の結果や示談の成立状況は行政処分の判断においても考慮される場合があり、不利益な処分を抑える要因になり得ます。
保険会社や弁護士の力を借りながら、迅速かつ誠実に示談手続きを進めることが大切です。
意見の聴取で誠実な態度と反省の姿勢を示す
累積点数が免停の基準に達して行政処分の対象となった場合でも、意見の聴取という事前の弁明手続きの機会が与えられます。
意見の聴取とは処分が確定する前に意見を述べたり提出資料を出したりできる場のことであり、ここで誠実な反省の姿勢を示すことが重要です。
事故の反省や再発防止に向けた取り組み、被害者との示談状況などをしっかりと主張することで処分が1段階軽減されることがあります。
諦めずに意見の聴取へ出席し、真摯な姿勢で意見を伝えることが処分軽減への最後の道筋となります。
人身事故で免停にならないか気になる際のよくある質問
人身事故での免許停止処分に関して、多くの方が疑問や不安を抱えています。
警察や行政機関の判断基準について正しい知識を持っておくことで、無用な焦りを防ぐことができます。
ここでは人身事故と免停処分に関してよく寄せられる質問について詳しく回答します。
物損事故から人身事故に切り替わると必ず免停になる?
物損事故から人身事故へ切り替わったからといって、必ずしも免停処分になるとは限りません。
行政処分はあくまで加害者の過失の大きさと被害者の怪我の程度(加療期間)に基づいて加算される点数で決まります。
切り替えが行われても、付加点数と基礎点数の合計が6点未満であり、過去に前歴がなければ免停にはなりません。
物損事故から人身事故に変更された場合でも、冷静に自分の加点状況を確認することが重要です。
被害者と示談が成立すれば免停処分は免れる?
被害者との間で示談が成立したとしても、それだけで自動的に免停処分が免れるわけではありません。
免許停止などの行政処分は公安委員会が独立して決定するものであり、当事者間の示談とは手続きが別個となっています。
ただし、示談の成立や被害者からの処罰を求めない意思表示などは、意見の聴取における酌量減軽の材料として考慮される場合があります。
示談の成立は行政処分を直接消滅させるものではありませんが、処分の軽減につながる重要な要素となり得ます。
軽微な怪我でも免停処分を受けることはある?
被害者の怪我が全治2週間未満などの軽微なケースであっても、免停処分を受ける可能性はあります。
事故の原因が赤信号無視や大幅な速度超過などの重大な交通違反であった場合、高い基礎点数が科されるためです。
また過去3年以内に交通違反の前歴や累積点数がある場合は、わずかな加点であっても合計点数が基準に達して免停となります。
怪我の程度だけでなく、自分の過去の運転経歴や事故の原因となった違反内容によって処分が決定します。
人身事故で免停にならないためのまとめ
人身事故を起こした場合でも、被害者の怪我の程度が軽微で加療期間が短く、自身の過失割合が低い場合や過去の前歴がない場合は免停にならない可能性があります。
行政処分は事故の原因となった基礎点数と負傷程度に応じた付加点数の合計で決まるため、適切な対応と判断が大切となります。
事故直後の誠心誠意の謝罪や速やかな示談交渉の推進、意見の聴取での真摯な反省により、処分が軽減されるケースも存在します。
万が一の事態でも冷静に自身の状況を確認し、適切な手続きと誠実な対応を心がけて免許停止処分の回避や軽減を目指していきましょう。



